こんにちは。オーエムデザインの姫野です。
今日はコラムです。テーマは「AIで仕事はなくなるのか」。最近よく聞く話ですが、現場でAIを使っている経営者として、自分なりの考えを書いてみます。
今日の内容
- AIで仕事はなくなるのか?半分正解、半分不正解
- 産業革命もPCも、同じことが起きていた
- 100ページを10秒で作れたら、20万円の価値はどうなる?
- ベーシックインカムの前に来るもの
- ワープロはなくなった。でも概念は残っている
AIで仕事はなくなるのか?半分正解、半分不正解
「AIが仕事を奪う」。
ニュースでもSNSでも、この手の話題を見かけない日はありません。で、実際どうなのかと聞かれたら、自分の答えは「半分は正解。半分は違う」です。
今ある仕事の形がそのまま残るかと言えば、それはたぶん残りません。でも「仕事そのもの」がなくなるかというと、それは違うと思っています。
なぜそう言い切れるのか。歴史を振り返れば、答えはすでに出ています。
産業革命もPCも、同じことが起きていた
産業革命の前、人は物を手作業で作り上げていました。
産業機械が発展して、手作業の多くが機械に置き換わった。でも代わりに、その機械を操作する仕事、運用する仕事、保守する仕事が増えました。手作業という「仕事の形」が消えただけで、仕事自体は姿を変えて存在し続けたわけです。
もっと身近な話をすると、ここ数十年でも同じことが起きています。
以前は電卓を片手に数量計算をしていました。今はエクセルで関数を組めば簡単に仕上がります。文字のきれいさ、計算の正確さといったスキルは不要になった。でもその代わりに、関数の理解、効率化のセンス、PCスキルという別のスキルが必要になりました。
消えたのは「仕事」じゃなくて「やり方」です。
ここから考えると、AIによって今目にしている仕事の形はなくなるのかもしれない。ただ、同じように別の仕事が生まれていくものだと思います。
100ページを10秒で作れたら、20万円の価値はどうなる?
では、AIの時代にベーシックインカム(BI)は来るのか。AIが仕事を全部やってくれるから、人間は働かなくてよくなるのか。
自分の答えはNOです。
こう考えてみてください。
単価2万円の人間が、資料100ページを10日かけて作った。これは労働に対しての対価なので、価格は20万円です。
では、AIが同じ100ページを10秒で作っても20万円か?
それは違います。消費する側の人間には、労働に対しての対価に納得できる「共通の価値観」があるからです。AIが10秒で作れるなら、しかもAIを誰でも使えるなら、その100ページの資料に20万円を払おうとは思わない。
つまり、AIが仕事を代替すればするほど、「物の価値」そのものが変わっていく。AIが作るから人間は働かなくてよい、BIの時代が来る、という単純な話にはならないんです。
ベーシックインカムの前に来るもの
BIの前に、もっと先に起きることがあると思っています。
今の求人倍率を見ればわかるように、人手不足と就職難が同時に存在している。この不自然な関係の緩和が先に来る。いわば、ホワイトカラーからブルーカラーへの労働移動です。
AIがデスクワークの多くを代替できるようになったとき、人間の労働はより現場寄り、より身体を使う方向に動いていくんじゃないかと思います。
そもそもBIの財源はどこから来るのか。BIを支えるためには、BI以上に稼いで納税する人間が必要です。全員が働かなくなったら、その仕組みは回りません。
もしAIの新時代で仕事の大半が置き換わるとしたら、BIで最低限の生活は保障される。いわば生活保護のような形で。でも、それ以上に豊かな暮らしをしたいなら、自分で稼ぐ必要がある。国民総個人事業主のような世界になるのかもしれません。
ワープロはなくなった。でも概念は残っている
未来の予測は、正直ほとんどできません。
PCが普及し始めた頃、大手メーカー各社は「ワープロは存在し続ける」と言っていました。でも、ワープロはなくなった。ただし、ワープロの「概念」はPCの中に置き換わって、今も存在し続けています。
AIも同じだと思います。時代の流れが速かろうが遅かろうが、5年後10年後の姿を正確に予測することは誰にもできません。
でも、一つだけ変わらないものがあると思っています。
形は変わっても、「労働と対価」という概念はなくならない。
人が何かを生み出して、それに対して対価が支払われる。その仕組み自体は、産業革命の前からずっと続いてきたものです。AIがどれだけ進歩しても、この根っこの部分は変わらないんじゃないでしょうか。
仕事は「なくなる」んじゃない。姿や手法を変えて、これからも存在し続けるものだと思います。
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