自分の仕事を、自分でOKと言わない。

経営日記

こんにちは。オーエムデザインの姫野です。

今日は、私が最近使っているAIアシスタントの話から始めます。

うちの会社では、経営判断のサポート、部署間の調整、資料作成の一部を、AIに手伝ってもらっています。私の相談相手として、社長の右腕のような役割を任せています。

今日、そのAIが1日のうちで続けて失態を起こしました。


今日の内容

  1. AIが、間違えて提案してきた話
  2. 自信満々に作ったものに、穴が見つかった話
  3. 自分で作った仕組みを、自分でOKと言わない
  4. 失敗は叱るものじゃない、授業料です
  5. 自分の仕事を、自分でOKと言わない

AIが、間違えて提案してきた話

朝、私が仕事を始めようとAIに声をかけました。「昨日の続きから始めたい」と。

AIが前日のログを読んで、「次はこの作業から再開しましょう」と提案してきました。

ところが、その提案は別のAIが深夜に4時間かけてすでに完了させた作業でした。つまり、終わっているものを「これから始めましょう」と持ってきた。

外部の顧問が、クライアントの最近の動きを把握せずに古い計画書を持参してきたようなものです。

この事故を受けて、AIが自分で「仕組みを改修します」と提案してきました。「他のAIの作業ログも必ず読むようにしましょう」というルールを作って、「こうすればもう二度と間違えません」と自信を見せます。

ここで私は、そのルールを別のAIにチェックしてもらうように指示を出しました。


自信満々に作ったものに、穴が見つかった話

別のAIに通した結果、6つの穴が見つかりました。

  • そのルールで使おうとしているコマンドが、実際の環境では動かない(致命的)
  • 同じ日に複数回ログを作ったときの最新判定が間違っている
  • ログが存在しない場合の挙動が決まっていない
  • 「新しい方を採用」という単純な判定で、古い経緯が消えるリスク
  • 自分のところだけ直して、他への展開を忘れている
  • 複数のファイルで表記が不統一

AI自身は「これで大丈夫」と思って出してきた。でも、第三者の目を通したら、致命的な穴から細かい不統一まで、6つも出てきた。

自分で作ったものを、自分で「よし」と言わない。

これは、私が仕事全般で大事にしている原則です。


自分で作った仕組みを、自分でOKと言わない

誰かに見てもらう、という行為には、プライドを一度脇に置く必要があります。

自分なりに考えて、時間をかけて作ったものを、他人に「ここ間違ってますよ」と指摘されるのは、正直気分のいいものではありません。

でも、どんなに優秀な人でも、自分の仕事を自分で客観的に見ることはできません。

書類を書いたあとに読み返して、誤字が一つも見つからなかった。なのに他人に読んでもらったら、一発で見つかる。この経験、誰にでもあるんじゃないでしょうか。

人間の目は、自分が「こうあってほしい」と思っているものを、無意識にそう読んでしまう。作った本人には、作ったロジックが正しく見えてしまう。

だから、プロは自分の仕事を自分でOKと言いません。必ず誰かを通す。

自分で作ったルールを「大丈夫です」と自信満々に持ってくる人は、正直、信用できません。

間違えるのはいいんです。AIだって人間だって、間違える。

問題は、間違いに気付けない構造で仕事を回していることです。

書類を書いた後の自分。見積もりを出した後の自分。企画書を書いた後の自分。

その自分に「本当に大丈夫ですか」と聞いたら、十中八九「大丈夫です」と答えます。でも、誰かに見せたら、必ず何かが出てきます。

これはAIだけの話じゃないと、今日痛感しました。


失敗は叱るものじゃない、授業料です

さらにその後、もう一つ失態が発覚しました。

AIが「もう夜遅いから、日付は翌日で記録します」と勝手に判断して、15個のファイルに誤った日付を書いていたんです。

まだ日付は変わっていないのに。

普通なら、ここで叱り飛ばしてもいいと思います。1日で続けて間違えて、信用を一気に失うような話です。

でも私は、そうは思いませんでした。

今日1日で、仕組みが1段強くなった。 この事実のほうが、失態の数より大きい。

大切なのは、同じ間違いを二度と起こさない構造を作ることです。怒って終わるのが一番無意味で、再発も防げません。

そして、失敗した本人(今回はAIですが)にリカバリーさせる。報告させる。反省させる。そこまでやって初めて、失敗は授業料に変わります。

失敗に寛容だけど、プロセスは必須。これはうちの会社で人を育てるときと、全く同じ考え方です。


自分の仕事を、自分でOKと言わない

今日の話は、AIの話というより、仕事全般の話だと思っています。

どんな仕事でも、自分で作ったものを自分でOKと言わない。

チェックリストを誰かに読んでもらう。資料を別の目で見てもらう。計画を上司や先輩に共有する。

これをやらない人は、必ずどこかで穴に落ちます。自分では気付けないからです。

逆に、これをやる人は成長が早い。他人の目を借りれば、自分の仕事の穴が見える。自分の手の届かないところが分かる。

自分の仕事を、自分でOKと言わない。

これはプライドを捨てる話ではありません。プライドがあるからこそ、自分の仕事を少しでも良くするために、他人の目を借りる。そういう話です。

今日のAIの失態は、私にとっても勉強になりました。AIに仕組みを作ってもらうときも、必ず第三者チェックを通す。自分が作った仕組みに自分でOKを出さない。

この原則は、AIであっても人間であっても、等しく適用されます。

あなたは今日、自分の仕事を、誰かに見てもらいましたか?


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